2月号「所感」

 今月の所感のご紹介となります。

 

 *2024年2月号 所感 ******************** 

 このたび、川崎の稲毛神社に奉納させていただいた 「天下泰平」 の絵馬が、昨年と同様に1月31日まで川崎駅前にある岡田屋モアーズに展示される運びとなりました。
多くの方に足を運んでいただき、この絵馬を通じて私の思いを感じていただけたら幸いです。この絵馬には、ただ美しい言葉を並べるのではなく、昨年発生した能登地震の被災地への祈りと、平和への願いを込めて筆を執りました。
筆を走らせながら思い浮かべたのは、地震の被害を受けた方々の生活や、一日でも早い復興を願う気持ちでした。
 「天下泰平」 という言葉には、能登だけでなく、世界中が穏やかで平和な日々を取り戻してほしいという私なりの祈りを込めています。
 
岡田屋モアーズという多くの方が訪れる場所に展示されることで、この絵馬がより多くの方々の目に触れ、能登地震のことを思い出し、共に復興を願うきっかけとなればと願っています。 そして、この絵馬は入札により支援金を募る形を取っており、寄付金は全て被災地の復興支援のために使われるそうです。私の筆跡が、少しでも役に立つのであればこれ以上の喜びはありません。どうか、お近くにお住まいの会員諸氏のみなさま方には岡田屋モアーズへ足を運び、 この「天下泰平」の文字に込めた思いを直接感じていただきたいです。

 書道という表現方法は、心の内にある思いを形にし、それを共有する力を持っています。この絵馬を通じて
書道が持つ祈りの力を改めて感じると同時に、文字が人と人を結びつける存在であることを強く実感出来るのです

 また、能登を舞台にした 「まつとおね」という舞台が3月5日より3月23日まで七尾市の能登演劇堂にてはじまります。
 戦国時代に天下統一を果たした豊臣秀吉に仕え、加賀 (石川) の地を治めた前田利家の正室まつと、秀吉の正室おね。 
固い友情の絆で結ばれ、武将の夫を献身的に支えながら動乱の世を生き抜いた二人の女性を、 吉岡里帆さんと蓮佛美沙子さんが演じます。
 能登の自然や文化、そしてその復興への願いを込めた作品が多くの方に届けられることを心から楽しみにしています。このような文化活動が、能登の魅力や復興支援の思いをさらに広げていくことを願ってやみません。
そして、皆様とともに、能登の復興と世界の平和を祈り続けたいと思います。

 *(耕史記)****************************