3月号「所感」
今月の所感のご紹介となります。
*2023年3月号 所感 ********************
先月の所感で皆様に募集していた 「文字のおくりもの」 の先生の派遣ですが、 おかげさまをもちまして、 インターネットと電話で書鏡誌が届いた時点で定員に達する事が出来た。 その後も色々な方よりご連絡を頂いたが、 定員数に達したため、 また是非次回のご参加をお待ちしている。 さて 「文字のおくりもの」 の活動する小学校の校長先生よりお手紙が届き、 学校だよりに小生の個展の事を取り上げてくれた。 校長先生は私が学生に向けたパネルのメッセージがとても感銘を受けてくださったようで、 本当にありがたい限りである。~抜粋~ 昨年の秋、 大崎 「O美術館」 で開催された書家の長谷川耕史先生の展覧会を鑑賞させていただきました。 そこで私は長谷川先生とお話させて頂けたこともあり、 先生の御作品や展示されていたメッセージから大きな感動を得たのでした。 「書には挫折も卒業もない」 展覧会場に入ってすぐ目に入った額の言葉が。 さらに会場のメッセージボードの文章を読んで心を打たれました。 「たとえ一字ミスしても次の字でバランスをとればいい。 全体の調和を保つことができれば失敗は個性に変わる。」 図工の制作では、 つくりながら自分でも予想していなかった作品に仕上がっていきます。 時にはより大きく広がったり、 時にはより緻密になっていったり、 子供達は作品と対話をしながら成長させていきます。 それは自らの成長にもつながっていくでしょう。 「納得いくまで何度でも書き直す熱意がいつしか子供達を無口にしていきます」 伊藤小学校の子供達の姿と重なります。 図工の作品作りでも書き初めの練習でも無口になって集中していく姿は見ていてとても凛とした気持ちになります。 そしてそれが教室中に広がって静かになった時には静寂の中にとても熱い活力を感じるのです。 そういう瞬間があるのです。 そしてもう一つ。 書の展覧会のメッセージ 「とにかくほめる。 ほめられると自信がつく。 もっと書きたくなる。」 伊藤小学校の子供達が展覧会に限らずその頑張りをほめてもらい、 自信をつけてもっと頑張りたくなるように私も努めて行きたいと心新たにしました。~抜粋終了~ 最後の文面は校長先生も 「ほめる」 ことをあげているが、 先日のTVで元日本代表の益子直美氏がバレーボールの 「怒ってはいけない」 という大会を開催し、 指導者に一石を投じた。 大会の主旨は子供達は色々なプレーにのびのびとチャレンジすること、 監督は怒らない指導にチャレンジする事であった。 ひと昔前は、 「怒る指導」 が当たり前だった。 子供達は怒られるのが嫌だから怒られないようにたたかれないようにこれだけを避けるために子供なりに考えてプレーをしていた。 試合に出ることさえ、 監督を恐れ、 「ケガをしてしまおうか。」 と考えてしまう生徒達もいるようだ。 監督やコーチは怒っているつもりでなくても生徒達の受け取り方には隔たりがある。 一つの目的に向かうための過程は容易ではなく、 教える側と習う側との意思疎通が誠に重要である。これは書道の指導でも同じだ。 今一度振り返りめりはりのある指導を心がけていってほしいと願う。
*(耕史記)****************************