7月【所感と、競書優秀作品紹介】
本格的な梅雨の季節となり、夏が待ち遠しくなってきましたね。
皆さんはどのように梅雨のこの季節をお過ごしになられていますでしょうか。
室内でお過ごしでしょうか、お気に入りのレインコートをまとってお出かけしていますでしょうか。
今月の所感では、書に関するお言葉と、お出かけに関する会長から会員に向けたお言葉となります。
早速ご紹介いたします。
*2019年7月号 所感 *******************************************************
改元してから一ヶ月が経過したが、祝賀ムードの中、国民全体が令和時代をすんなり
受け入れて馴染んで来た頃ではないだろうか。
小生も一昨年に 父から会長として譲り受け今月二十四日で二年が経つ。
歳を重ねるごとに時の流れが早いことを痛感するのである。与え られた時間の中で会長
として、「日本書鏡院」の名を浸透していくことが出来ているだろうかと自問自答している
日々である。
当院の名を覚えてもらうためには、創設した長谷川耕南がクローズアップされる施策が
肝要であると考える。月刊誌のお手本には、長谷川耕南の字が随所にあるが、会員諸氏は
じっくりと向き合ってお稽古をされているだろうか。
口癖のように、会員諸氏に伝えていることは、目を養うように、つまり先達の素晴らしい作品を
見きわめる鑑識眼を高めていくということである。
見たものを脳がインプットして書く手に指令を出している。書けば書くだけ安定した線が引ける
ようになるが、手本を見きわめる目がなければ無論同じようにはならないのである。
鑑識眼を養い、祖父耕南が残してくれたたくさんの書作と対峙して、分かりやすく会員に伝えて
いきたいと考える。縦線、横線、点とが一体となって構成 されるくるいのない字形、遅速緩急が
織り成すゆるぎない線、そして墨、紙、筆とのマッチングが卓越している。一生かかっても到底
辿り着けない大きな大きな壁が立ちはだかっているが、祖父の書と対話をしながら紐解いて
いきたいと思う この頃である。
令和に入ってから、ひときわ目立つことが車の暴走事故である。
交通機関が整っていないところは、車での移動が不可欠であるが、目に余るいたましい事故が
連日メディアを賑わせている。 その中でも高齢者の運転によるものの事故が多く目立つ。
実際会員諸氏の中にも高齢運転をしている方もいるかと思う。 実は運転している本人よりも周り
の人々が、ハンドルを持たれる度に胸騒ぎをしていることにお気付きであろうか。
当然行き慣れた道順であれば、自信を持って運転していることだろう。しかし周りの人達は、
実は急発進したり、急ブレ ーキを踏んだり、車を見ると擦った後や、ぶつけた後を見る度に、
どんどん疑い深くなっていくものである。
今一度、自分だけで走っているわけではない事を充分留意し、運転に少しでも不安があるなら、
免許を返納してもいいのではないか。
それにはご家族、あるいは行政の支えがとても大事であると考える。
返納後には運転経歴証明書があると、特典があるようだ。 車がないと不自由な生活になるので、
運転している方が多いと思う。
そんな中で自分がどう判断すべきか周りの方と相談して、賢明な判断をしてほしい。
アクセルとブレーキを踏み間違えた後ではもう遅いのである。
*(耕史記)*********************************************************************
続いて、7月号の競書優秀作品のご紹介をさせて頂きます。
今月は学生部優秀作品のご紹介となります。
<学生部競書優秀作品>