4月【所感と、競書優秀作品のご紹介】
平成最後の新年度、新学期を迎えました。
街中ではピカピカの新入生、初々しい新入社員の姿が見られるようになり、
こちらまでフレッシュな気持ちになりますよね。
フレッシュな気持ちを1日でも長く保ち、春を楽しんで参りたいと思います。
さて早速ですが、書鏡4月号所感をご紹介いたします。
*2019年4月号 所感 *******************************************************
春の麗らかな陽気に浸ると、新たなる門出を迎え、さみしさもありつつも新たなる未来への旅立ちを
迎え入れ、応援するそんな季節でもある。
先日品川区の小中一貫校である品川学園の6年生を対象に「幸せの贈り物」と題した書道の授業に
参加した。4~5人の生徒につき先生が1人つき、二時間の授業を行うというものである。
題材は生徒それぞれが書きたい一字を決め、選んだ理由は自己紹介等の手紙と共に前もって
送られてきた。自分の名前から一字を決めた生徒、座右の銘として選んだ生徒、六年生で
これだけのしっかりとした思いが込められた一字であるということが手紙から読み取れた。
当日は、その場所ごとに生徒の担当が決まっているようで、まずは学校の入り口で待つ生徒が誘導を
してくれる。
小上がりの畳の部屋に迎えられると、お茶とお菓子を食べながら少し緊張気味の次の生徒と他愛もない
話をし、生徒の心を和らげる。教室に入る前には、廊下の壁に飾られている、学生の書作品を観て廻り、
我が教室の生徒の成果を垣間見れるのも楽しみの一つである。
授業で習っている程度の生徒がほとんどであったが、自分が書きたい字だった事もあり、一人一人の
生徒が一生懸命に丁寧に書こうとしている姿が印象的であった。
さて、この機会に指導する喜びを1人でも多くの生徒に伝えたく、新たに育美書道教室の一般部の生徒
にも声を掛け、9人の生徒さんが指導者として活躍してくれた。 この中には生徒の親もいた。
今までは先生のお手本でお稽古をするのが当たり前だったのが、子供達のためにどのように授業を
進めていくか、指導していくかそれぞれが頑張って考えている姿を見ることができたのは、私にとって
生徒さんがそれだけ成長してくれているのが実感できた場でもあり指導者冥利につきた時間でもあった。
指導できる喜びを経験して欲しかっただけに、有難い機会を与えてもらえたことに感謝している。
学校教育において前述した通り、「書写」の授業時間数が減少しているのは実際生徒に聞いても
感じられる。
それは書写の授業をする先生は毛筆が上手でなければならないというようなことが根底にあるようで、
苦手とする教師が増え、授業の減少に繋がっているといわれている。
パソコンが普及し、今ではAIまでが発展し、文字を書く機会すら減少しているのが現状であるが、
「手で文字を書く」という当たり前のことを下手だから、苦手だからと、逃げ腰になる教師がいるので
あれば、私達のような外部講師に委ねてもいいのではないかと考える。
外部講師に委ねることにより、教師の負担が軽減され生徒達も毛筆授業に対し、理解度、関心、意欲が
高められるのではないか。
そのためには文字指導の大切さ、文字観察の重要性を指導の中に取り入れ、毛筆は一筆で人を惹きつける
ことができる、ステキな芸術であることを伝え、1人でも多くの指導者を輩出していきたい。
*(耕史記)*********************************************************************
続いて、4月号の競書優秀作品をご紹介いたします。
今月は一般部、学生部優秀作品のご紹介となります。
<条幅部優秀作品(その一)>
師範 秀位(準師範) 特位(範士) 天位(教士・準教士・錬士)
<条幅部優秀作品(その二)>
特位 天位
地位
<漢字部競書優秀作品>
準師範 範士
教士
四段 三段
二段
初段 一級
二級 三級 四級
五級
準師範~範士
教士~五段
四段~一級
<一字競書優秀作品>
特位
天位
人位
<かな部優秀作品(その一)>
師範 秀位
特位 天位
<かな部優秀作品(その二)>
準師範 範士
教士 錬士
範士・教士
錬士~四段
三段~初段
一級~三級
<学生部競書優秀作品>