10月号「所感」
今月の所感は、コロナ下における展覧会開催のご案内と、日本酒ラベル揮毫のご紹介となっております。 *2021年10月号 所感 ******************** 皆さまこんにちは。 いかがお過ごしであろうか。 10月24日からの展覧会に向け、 作品の提出を終え、 肩をなでおろしていることと思う。 今年も充分な感染対策を行っての開催となるが、 東京都からの要請がない限り、 緊急事態宣言下であろうとも開催に向けて進めて行く所存である。 会期中に於いての体験書道は密になることが予想されるので今年も中止とさせていただく。 会員諸氏のご協力を宜しくお願いしたい。 三重県鈴鹿市にある清水清三郎商店の百五十年周年プロジェクトに小生が参画することになった。 この会社は創業一八六九年、 以来約百五十年にわたり酒を醸してきた。 古くから酒造りの盛んな地で、 鈴鹿山脈から涌き出る伏流水、 伊勢平野で作られた山田錦を使用して伝統を重んじながら作られてきた。 日本酒は現在、 国内のみならず世界中から注目され大きな飛躍を遂げようとしている。 今回、 〔作 (ざく)〕 と 〔鈴鹿川〕 という二枚看板の日本酒ラベルを揮毫させていただいた。 既にこの日本酒は、 ラベルを隠して行われるSAKEコンペティションにて、 毎年高い評価を得ている。 昨年kura │master (フランスの地でフランス人のための日本酒コンクール) で最高賞であるプレジデント賞を [作] が獲得した。 審査員はフランス人を中心としたヨーロッパの方々で、 フランス国家が最高職人の資格を証明するMOFの保有者をはじめ、 フランスの一流ホテルのトップソムリエなど飲食業界のプロフェッショナルで構成されている。 また伊勢志摩サミットが二〇一六年に行われたが、 米国のオバマ大統領への乾杯酒として [作] が使われたのも記憶に新しい。 紛れもない一流の日本酒である。 栄誉ある日本酒のラベルを小生が揮毫出来たことは誇りであるが、 今までの百五十年の歴史とこれからの清水清三郎商店の歴史を背負って、 共に歩んでいくことの責任を痛切に感じている。 身が引き締まる思いだ。 振り返ればラベルのお話をいただいたのが一年半前。 [作]、 [鈴鹿川] に加え付随するラインナップを計15パター