今年も残り2カ月となりました。 今月の所感は、日本書鏡院と皇宮警察とのご縁についてのお話となります。 *2019年11月号 所感 ************************* この書鏡誌が届く頃、10月22日「即位礼正殿の儀」が行われる。 ちょうどこの所感を書いている頃、パレードのリハーサルがあったのだが、警視庁、 白バイの 中に 皇宮警察の護衛官達の姿もあった。 この皇宮警察学校と日本書鏡院とは、じつに長いご縁があるのである。 皇宮警察とは、天皇皇后両陛下をはじめ、皇室の方々をお護りするのが役目である。 先日TBSのワイドショーでも「祝賀御列の儀」に向けての猛暑の中、皇居内での盾を 持ちながらの ランニング、柔道など職務や訓練に励む姿が護衛官の1日として放映されていた。 新人皇宮護衛官は、普段の法律や警察の規則などの授業を受ける他、詩吟や華道、茶道など 皇室に仕える者として、伝統文化の素養を身に付けることもとても大切なのである。 その皇宮護衛官の伝統文化を身につける素養の一つとして書道があり、我が日本書鏡院が お手伝いさせていただいている。 創設者長谷川耕南より現在も前会長耕生が、皇宮警察学校の書道講師として、延べ50年以上 皇宮護衛官に書道の文化に触れ合ってもらうために指導している。 九月号の方で写真の掲載をさせて頂いたが、この度日本書鏡院名誉会長である耕生が 約40年に わたり皇宮警察学校にて指導してきた事が評価され、受賞の運びとなった。 この警察協力賞とは、特に顕著な功労があると認められる警察部外者に対して、警察庁長官 から 授与される記章であり、警察における民間人への最高位の表彰となる。 父の姿を見ながらいつも思うこと、それは無欲で、飾らず、小生が突き進めていくことに背中を 押してくれることである。時間に厳しく、せっかちであることは会員諸氏に語るまでもないだろう。 こだわりがありそうで実は何も考えていないことが多 く、ゆったりと流れる1日を硯と向き合うこ が、 父にとって最高の歓びではなかろうかと思う。 偉大な父を持った、父耕生は、度重なる重圧に 負けず、影でどんなにか比較されてもめげること なく、今日の日本書鏡院を継続してきた事を 小生は息子として誇りに思うのである。 地道に礎を築きあげ、今ここに六十回目の